転職したいときには、転職サイトや転職エージェントを使うのが一般的です。
特に転職エージェントは非公開求人を持っているため、企業の採用ホームページから直接応募するよりも、より広い選択肢を見ることが出来ます。
この事情は、ゲーム業界でも同じ。
ただし、ゲーム業界に限っては、一般的な転職サイトや転職エージェントを使うと損しかしないんです。
えっ?じゃあ、ゲーム会社で働く私が転職したい場合、どうすればいいんですか?
ゲーム業界を渡り歩く人事の板井が回答していきますね。
結論:ゲーム系求人を大手転職サイト・エージェントで探してはいけない理由
ゲーム業界に限っては、求人を大手の転職サイトや転職エージェントで探してはいけません。
正確に言うと、「探してもあまり見つからないし、サポートもあまり受けられない」ということになります。
その理由は、以下の通りです。
- 大手転職サービスには、ゲーム系の求人が少ない
- 大手転職サイトのゲーム系の求人内容はあいまい
- 大手転職エージェントはゲーム系の職種を理解していない
- 大手転職サイト・エージェントにはゲーム系の非公開求人が少ない
各項目について解説していきます。
大手転職サービスには、ゲーム系の求人が少ない
私はゲーム会社の人事です。
転職サイトや転職エージェントに求人票を預ける側なので良く知っているのですが、ゲーム会社の人事は、大手転職サイト・エージェントをあまり好みません。
理由はこの後に述べますが、一言で言えば「ゲーム系の職種について分かってない」からです。
ですので、大手転職サイト・エージェントには、ゲーム系の求人が集まりません。
例として、ゲームプログラマーの求人で言えば、以下の通りです。
- リクナビNEXT:全求人63,033件のうち、ゲームプログラマ、ゲームエンジニアの求人は72件
- シリコンスタジオエージェント:全求人2,829件のうち、ゲームプログラマ、ゲームエンジニアの求人は693件
72件と、693件・・・。大手転職サイトと比べても、圧倒的と言っていいほどのアドバンテージがありますね。
そうですね。言葉より数字をみると、差がひと目で分かりますね。
大手転職サイトのゲーム系の求人内容はあいまい
大手転職サイトのゲーム系の求人内容はあいまいです。
あいまいって、どういうことですか?
ゲームプログラマーの求人を例にとって説明しましょう。
ゲーム業界専門の転職エージェントでは以下のように具体的な記述がある一方、大手転職サイトだと「ゲームのシステム開発経験者」というレベルであることも多いのです。
- Unreal EngineやUnity、またはその他のリアルタイムエンジンを用いたコンテンツ、もしくはツール等の開発経験
- C++やPython等のプログラミングの知識と経験
なんでそんなあいまいな求人内容になっちゃうんですかね?
次の項で解説しますが、一言で言えば「転職サイトの担当者が、求人内容を理解していないため、アドバイスも出来ない」からですね。
大手転職エージェントはゲーム系の職種を理解していない
大手転職サイトの担当者や、大手転職エージェントの担当者は、ゲーム系の職種を理解していません。
求められるスペックやスキルはもちろんのこと、ひどい時にはその職種がどういうことをするのかも分かっていません。
理解できていないため、転職サイトはあいまいな求人票のままで掲載します。
また、転職エージェントも求人と候補者をうまくマッチングできません。
板井さんが「おすすめできない」という理由が分かりました・・・。
大手転職サイト・エージェントにはゲーム系の非公開求人が少ない
今まで述べてきたことの結果として、ゲーム会社の人事は「非公開求人」「重要求人」を大手転職サイト・エージェントには預けません。
よって当然のごとく、大手転職サイト・エージェントにはゲーム系の非公開求人が少ないということになります。
そりゃそうだ。
ゲーム会社で開発中のソフトには情報公開に制限がかかっているため、非公開求人も多いです。
非公開求人にアクセスできないということは、「良い求人」「今アツい求人」に出会える確率を激減させてしまうのです。
ゲーム系求人はゲーム業界専門の転職エージェントで探すべき
この記事で説明した通り、ゲーム系の求人を大手転職サービスで探すのは非効率です。
多くのゲーム系職種は専門性が高いため、ゲーム業界専門の転職エージェントで探すべき(というか、それが唯一の手段)です。
ゲーム系職種ならゲーム業界専門の転職エージェント
当サイトでは、職種ごとにその点について解説してきました。
ゲームプログラマーやデザイナー、プランナーだけではなく、上記のことは、実はゲーム系職種のほとんどに言えます。
求人数一つをとっても、リクナビやdodaなどの巨大転職サイトより、ゲーム業界専門の転職エージェントの方が「ゲーム系求人の数自体が多い」のです。
色々なゲーム業界専門の転職エージェントを見てきましたが、管理人の板井のおすすめはシリコンスタジオエージェントさんです。
公式サイトもっと面白いゲームを作りたい…【シリコンスタジオエージェント】
例外:デバッガーの求人は大手転職サイト・エージェントで探してもOK
ただし、例外もあります。それは、デバッガーの求人です。
あまり高い専門性を要求されないため、デバッガーの求人はアルバイト求人サイトや大手転職サイトの方に豊富に掲載されているのです。
ゲーム会社の人事としての経験からも、ゲーム業界専門の転職エージェントは、あまりデバッガーの求人を集めるのに積極的ではないです。
デバッガーだけはゲーム系エージェントを使わなくてもいいってことですね。
まとめ
この記事で言いたいことはシンプルで、「ゲーム系求人はゲーム専門の転職エージェントで探した方がいいよ」というだけです。
弊社のエンジニアやデザイナーを見ても、意外と「リクルートエージェントに登録してみた」みたいな人が多いので・・・。